池田写真塾 第二回
「フィルムとプリント講座」
門下生:先生、今日も出会い系ですか?
塾長 :いつもいつもそんなことしてると思っとるのかね、君は?今日のはツーショットチャットといって、オイ、
帰るのか!僕を一人にするな。
門下生:そんなことするためにパソコンプレゼントしたんじゃありません。
塾長 :まぁ怒るな。せっかく気持ちよく女王様の調教、オーイ、帰るなって。
門下生:今回はなんですか、いったい。
塾長 :フィルムの話だ。
門下生:それでいきましょ。
塾長 :君が仕切るんじゃない。
門下生:じゃあ誰が仕切るんですか、このままじゃパソコンお下劣講座になりそうで・・・、
塾長 :それでもいいけど、駄目?判った判った、怖い顔するな。
門下生:はよせーや。
塾長 :ハイハイ。フィルム買いに行ったことあるかね。
門下生:ありますけど。
塾長 :どんなフィルムが好みなのかね、君は。
門下生:5本パックの36枚撮りですね。
塾長 :模範回答だ、偉いね。
門下生:冗談のつもりでしたのに。
塾長 :僕は本気でそう思うよ。
何故かと言うと、安いでしょ。沢山撮れるでしょ。
撮ってる途中で「フィルムなくなったー」っつって買いに走らなくていいでしょ。時々おまけがつくでしょ。
門下生:そりゃまあそうですが、最後のおまけってなんですか?
塾長 :一度洗剤貰ったことがある。実は女房、その洗剤が目当てでフィルム買いに行ったぐらいだ。
他にも携帯ストラップやフィルムもう一本サービス、ポジフィルムのルーペなんかがおまけに付いた事も。
門下生:パックのフィルムってなんか庶民感覚に溢れてますね。
塾長 :一番大切なのは沢山撮って早く上手くなることだ。
門下生:先生、拾い喰いした?
塾長 :失礼な事言うな。真面目な話じゃないか。
門下生:でも、パックのフィルムはモノが良くないって聞きましたよ。
塾長 :僕も聞いたことがある。さっそく撮り比べたんだが、差が判らなかった。
門下生:プリントの時点で補正されれば、それでいい訳ですもんね。
塾長 :それがネガカラーのありがたいところだね。
でも、お気に入りの一枚は是非プロに手焼きで大伸ばしして貰いたいよね。
門下生:それは今なら写真屋さんならどこでもやってくれるでしょ?
塾長 :そこが問題なんだよ。写真屋さんのスピードプリントの難点は店によって技術の差があり、
料金だけは同じときてる。写真に造詣の深い人が機械を操作する店ならまだしも、
写真に興味のないアルバイトやパートの人に焼かせている店もある。
僕の知ってる店なんか現像液や印画紙の期限切れでプリントして、焼き直しを依頼したら、
フィルムが期限切れだとか抜かしやがって、じゃあこのプリントの毛埃はなんだっていってやったら
この季節にはありがちだ、とコキやがった。
門下生:ひどい店ですね。
塾長 :その店の一番腹立つのは、オーナーが民生委員・教育委員に任命されてて、
その地区の保育園のお遊戯会なんかの写真を一手に引き受けていること。
保育園と申し合わせて父兄のカメラ持ち込みを禁止させて、自分とこの写真しかない状況を作り上げているんだ。
これを癒着と言わずして何と言う。それで「やっぱりプロの写真はちがうわね」ならいいとしましょう、
下手糞なんだ、その写真屋!いっぺん見せたろか。
門下生:コーナーの趣旨、変わってきてますよ。プリントが下手で写真が下手な写真屋ってこの世にあるんですね。
塾長 :近くの量販店の方が明らかに上手くて安いんだ。プリントしてる人どう見てもパートの人だけど、
カラーバランスとかに気配りしてるのがプリントの裏のデータで判る。
門下生:僕も気を付けます。あと、¥0プリントってどうなんですか。
塾長 :僕が¥0プリントなんか使ったことあると思うか?!結構いいよ、¥0プリント。
門下生:なんじゃそりゃ。
塾長 :写真としては理想的なプリントの環境が揃っているんだ。
スピード仕上げじゃないからその日回収したフィルムだけ焼けばいい。熟練の人に仕事を任せられる。
各店舗でプリントの機械買う訳じゃないから良い機械がステーションに一台あればいい。
印画紙も必要に応じてオーダーすれば良いから買い置きがいらない、つまり新鮮な印画紙でプリントできる。
現像料だけでも採算が合う。ドイツのAGFAの印画紙使ってるとこなんかいいプリントしてくれるもんね。
24枚撮りで\700でおつりがくるし。気楽に写真撮りたいジャン。
門下生:おなじお金で一枚でも沢山撮って早く上手くなる。今回の教訓ですね。
塾長 :その通り、今回は「落ち」はナシッ!
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