三菱零式艦上戦闘機52型(ハセガワ48)


 ハセガワの少し前のキットだ。凸ラインになってい
る。スジぼりは機体が丸いので結構大変。ガイドを適確な位置に置くだけでも骨が折れる。右主翼のみ胴体との間に隙間ができるので、プラ板をはさむ(下右写真)。

                  


サーフェイサーを吹き様子をみる。

 ところで最近、零戦の塗装について論争が盛り上がっているね。例の飴色プロブレムだ。当時のカラー写真が極端に少ないので、推測と文献からの想像にどうしてもなってしまうわけだけれど、模型ではあまり極端にせずに中庸がいいのではないか。

 というのも、実機がツヤありだからといってツヤを強くすると実感に乏しくなるように、縮小模型とはいえ全て忠実にしなければならないということはない。ある程度フィクションも必要だと考える。

 誌上ではかなり論理的な検証が展開されており、今後に残る資料性の高いレポートが出てきている。ただ決定的な根拠がないので、大きな進展は望めないだろう。

スジぼり用にそれ専用のカッターを買ってみたが、普通のPカッターよりシャープに彫れて使いやすい。

 スジぼりもこの専用カッターなら楽にできる。この52型、ハセガワもタミヤも凸モールドであったが、ハセガワから決定版が出た。まだ見ていないけど全凹モールドということなのでいいのだろう。甲型にもできるらしい。
 ということで全体をチェックしていくが、胴体と主翼の結合はばっちり合うことは合うが、下面のフラップのあたりでパテが必要となる。この腹の部分は零戦のチャーム・ポイントのひとつなのでなだらかに修正しておく。
 ピトー管はのち真鍮線に置き換えるので取り除く。

   

 塗装をしていきますが、今回初めて「カウリング色」というものを使いましたが、単なる黒とは違いなかなか深みのある発色でいい感じ。国籍マークは白と赤が別になっているタイプです。フラップ上の赤線もデカールです。補助翼の操作ロッドには涙滴状のフェアリングが付きますが(上右から2番目)、ロッド自体は真鍮線に換えたほうがいいでしょう。

 マーキングは52型というと、スピナー銀、尾翼機番白、日の丸は白フチつき、塗り分けは中島タイプ、というイメージですんでこの組み合わせを探したんですけど、これが意外にない。でやっと見つけたのが空母搭載機でした。機番はデカールがないんであっちこっちからの切り貼りとなっています。
 あとキットに付属の日の丸デカール、これが鮮やかすぎてややきれいすぎ。フラット・クリアを吹くと少し落ち着きます。